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ジブチ共和国で国連ボランティアを務める村田淳さん(左)と、トイリー・クルバノフ国連ボランティア計画(UNV)事務局長

 「国連ボランティア」という働き方があることを知っていますか。民間企業などで培ったスキルや経験を生かして途上国の支援に取り組む任務で、ボランティアといいながら一定の手当も支給されます。派遣元の国連機関では「セカンドキャリアの選択肢に加えてもらえたら」と、定年を控えた中高年層に登録を呼びかけています。

 「想像もしていなかったセカンドキャリアの始まりです」

 今月末で65歳の定年を迎える千葉市の村田淳さんは、12月上旬にアフリカのジブチ共和国に旅立つ。紅海を挟んでアラブ諸国と向かい合う人口110万人余の小国に、「国連ボランティア」として派遣される。

 派遣元の国連ボランティア計画(UNV)によると、記録をさかのぼれる限り、60歳以上で派遣されるのは村田さんが初めてという。

 現地での受け入れ機関は国連開発計画(UNDP)で、その指揮のもと、住民が安価に食料を確保できるよう農業ビジネスの支援などに従事する。

 期間は来年10月までの10カ月間。ボランティアという名称だが、その間の生活費や退職手当などで計約4万5千ドル(11月15日時点の為替レートで約700万円)が支給される。

 必要な待遇を受けながら、質の高い貢献を求められる専門人材という位置づけだ。

 「村田さんの多様な職業経験が評価されました」。選考理由について、UNVの担当者はそう話す。

いつか社会貢献につながる仕事がしてみたかったーー。そんな思いを抱いてきた中高年世代にとって、「国連ボランティア」は一つの選択肢になるかもしれません。村田さんのどんなキャリアが評価されたのでしょうか。

 ソニーの経理部門を振り出し…

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